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2024年6月8日「ニコニコ」全サービスの停止から1年が経った

ニコニコ生放送がサイバー攻撃を受けてから復帰するまでに何があったのか? 開発マネージャーが語る

2025年06月09日 16時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

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「ニコニコ生放送(Re:仮)」がリリースされた日の「ニコニコニュース」

 2024年6月8日、ドワンゴはランサムウェアを含む大規模なサイバー攻撃を受け、「ニコニコ」全サービスの停止を余儀なくされました。

 あれから1年が経ちます。ニコニコのサービスのひとつ、「ニコニコ生放送」は、どのようにサービスを再開したのでしょうか?

 サイバー攻撃を受けたニコニコ生放送がサービスを再開するまでの道のりを、ニコニコ生放送バックエンド開発マネージャーのyanagi氏が語る記事が公開されています。

 yanagi氏によれば、「ありのままに言えば、ニコニコ生放送には今回のようなできごとを想定した訓練や対応体制は備わっていませんでした」とのこと。そんな未曾有の危機に対して、ニコニコ生放送のスタッフたちがどのように対応していったのか。記事は、その顛末を時系列で振り返る内容になっています。

 6月8日のサイバー攻撃から2日後には、サービス再開に向けて取り組んでいる様子を目に見える形で届けること、運営が情報発信できる場を整えておくこと、それらを早期に実現することに価値があるとして「ニコニコ生放送(Re:仮)」の準備がスタート。6月13日に開発キックオフ、6月19日にリリースと、11日間でなんとかニコニコ生放送(Re:仮)の提供までにたどり着きます。

 紆余曲折を経て、ニコニコ生放送のサービスが再開したのは8月5日。そこからさまざまな対応を進め、12月16日のAndroid版ニコニコ生放送アプリにおけるギフト・ニコニ広告の復旧をもってすべての対応が完了し、192日間に及ぶ復旧作業は幕を下ろしたそう。

現在のニコニコ生放送のトップページ

 yanagi氏は今回の件を振り返り、「今回のような事態を乗り越えるためには、関係者全員が同じ目標を目指して力を合わせることが重要となり、そうした状態はそれぞれが直面する課題を自分ごととして捉えることではじめて生じるものだと考えています」「現在はすでに通常業務に戻っていますが、この教訓を糧に基本を大切にしながら日々の業務に取り組んでいきたいと思います」と語っています。

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