Amazonは6月10日、Wi-Fi 7に対応した子会社eeroの新ルーター「eero 7」と「eero Pro 7」を発表した。本日から予約を受け付け、6月25日から順次出荷を開始する。
Wi-Fi 7対応製品が2モデル増え、より手軽に買えるように
eeroの製品はTrueMesh、TrueRoam、TrueChannelなどの独自技術による安定して高速な通信、独自のスマホアプリを活用した簡単なセットアップ、ホワイト印象的な筐体などが特徴となっている。10年の歴史を持ち、世界24ヶ国で製品を展開。日本市場には昨年9月に上陸しており、Amazonを中心に、Wi-Fi 6対応の「eero 6+」、Wi-Fi 6E対応の「eero Pro 6」、Wi-Fi 7対応でハイエンドモデルの「eero Max 7」を販売中だ。
新製品の「eero 7」(1.8Gbps)と「eero Pro 7」(3.9Gbps)は、Wi-Fi 7に対応しつつ「eero Max 7」(4.3Gbp)よりもさらに手軽に購入できるようにした製品。
eero 7は2.4GHzと5GHzのデュアルバンドに対応し、2.5Gbpsの有線ポートを搭載(有線接続時の速度は最大2.3Gbps)。eero Pro 7は2.4GHz、5GHz、6GHzのトライバンドに対応し、5Gbpsの有線ポートを2つ搭載(同4.7Gbps)。なお、eero Max 7は2.4GHz、5GHz、6GHzへの対応に加え、内蔵するアンテナの数が2つから4つに増え、有線ポートも10Gbps対応のものを含んで4つ持つなどさらに高速な仕様となっている。
各機種とも複数のバンドを同時に使用して通信を高速化するMulti-Link Operation(MLO)、同時に接続できる接続デバイス数を増やすOrthogonal Frequency Division Multiple Access、Wi-Fi 6Eの1K-QAMよりも1つの信号で送信できる情報量が1.2倍増える4K-QAMなど、Wi-Fi 7ならではの技術に対応している。
eero 7/eero Pro 7は1台で190m2をカバーするほか、2台で380m2、3台で560m2をカバーするメッシュ通信にも対応する。また、Alexaを使った音声操作やMatter、Thread Zigbeeなどスマートホーム接続機能も搭載。eero Pro 7は1台で200デバイス、2台で400デバイス、3台で600デバイスの同時接続が可能だ。
有料のサブスクリプションサービスである「eero Plus」(月額1500円、年間契約で1万3600円)に契約すると、ペアレンタルコントロールやDDNS、「1Password」「Malwarebytes」「Gurdian」など有料で提供されている他社のセキュリティ関連サービスの利用権もサブスクに含んでいるのも特徴となっている。
メッシュに強いWi-Fiルーター、新たにIPoE接続にも対応
新製品の発売によって、既存機種は値下げされる。加えて、eero製品でIPoE接続をサポートすることについてもアナウンスされた(MAPEとDS-LITE)。
また、新製品/既存モデルを問わず、本日以降に注文したユーザーはソフトウェアをアップデートし、IPoE対応になった状態で出荷される。また、すでに購入済みのユーザーに対しては夏頃にソフトウェアでアップデートできるようになる。国内のサポート体制もさらに強化し、5製品のうち最も最適なものをアドバイスする購入前サポートなども提供するという。
新価格となった各製品の価格はeero 6+が1万5800円、eero Pro 6Eが3万4800円、eero 7が1万9800円、eero Pro 7が4万4800円、eero Max 7が89800円。eero Max 7以外の4機種は2ユニット、3ユニットを同時購入することで割安に購入できる。
なお、国内発表に合わせて開催された新商品説明会ではビームスの執行役員 シニアクリエイティブディレクターでディレクターズバンク室長を務める土井地 博氏が自身が活用した経験からeeroの魅力について語った。ファッションだけでなく、インテリアなどライフスタイルの提案にも積極的なBEAMS。過去には「BEAMS AT HOME」として、BEAMSで働くスタッフの暮らしにフォーカスした書籍なども発行されている。
これまでインテリアの提案でWi-Fiルーターを中心に据えることはなかったが、eeroはWi-Fiルーターとしては珍しいホワイトカラーで、部屋になじむ、積極的に表に出して設置したくなるデザインが特徴となっている(過去の記事でも前に出すデザインを採用することで、ルーターを隠さず目につく位置に置けることは通信の面でも有利であるというCEOのコメントもあった)。
これを踏まえて土井地は「ルーターって、隠すものだったと思うが、eeroであれば前に出せると素直に思った」とコメント。知人を家に呼んだ時に、片付けるものと置いておく=見せておくものを分けるという自身の生活スタイルにも言及。
たとえば、RIMOWAのスーツケースやお気に入りのゴルフバッグは前に見せて、後ろに絵を飾るなど、表に出しておく。その区別の基準には、デザインとか、空間に馴染むとか、表に出すことによる満足があるなどストーリーと意味があるなどと解説した。
同時に、ソフトも使いやすく、可視化できる機能が良いとコメントしていた。デジタル機器では体重計、歩数、可視化できなかったものが見られるようになってきているが、eeroの製品でも1週間の通信量、特に在宅時のPCやiPadを使った通信状況を知り、デジタルデトックスも必要かなと思うなど気づきがあったという。
