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AIのプロに学ぶ、RTX PRO AIマシンの使いこなし術 第4回

GDEPソリューションズ社長の語る、GPUのこれまでとこれから

「買ってすぐ業務に使える」ローカル完結型のRAGが生まれた背景

2025年06月09日 11時00分更新

文● 編集● 貝塚怜(角川アスキー総合研究所)
インタビュー● 遠藤諭(角川アスキー総合研究所 主席研究員)
撮影● 高橋智

提供: GDEPソリューションズ、菱洋エレクトロ
協力:NVIDIA

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GDEPソリューションズ 代表取締役社長 榊原忠幸氏(写真右)、同じくプロメテックグループのプロメテック・ソフトウェア AI/HPCプラットフォーム事業開発本部 今任嘉幸氏(写真左)

急速に進化する生成AI、導入の壁は「知見とリソース」

 生成AIの進化は著しく、業務効率化や新たな価値創出の手段として、多くの企業がその活用に関心を寄せている。しかし、ゼロからシステムを設計し、社内に組み込むとなると、専門知識やリソースの不足が壁となることが多い。

 このような背景のもと、「技術やアイデアはあるが、どう活かしていいかわからない」という企業を支援し、生成AI導入の伴走者として注目を集めているのが、GDEPソリューションズ株式会社だ。

 NVIDIAのエリートパートナー(最上位レベルのパートナー)として、日本国内にNVIDIA製GPUの可能性を届けてきた同社。近年にはローカル完結型のRAGソリューションを開発するなど、生成AIブームの波を確実にとらえた事業を展開している。

 その背景には、ひとつひとつの現場に向き合い、NVIDIA RTX PROの構成提案や業務データの最適化といった地道な取り組みを積み重ねてきた姿勢がある。

※2025年3月より NVIDIAではプロフェッショナル向けRTX GPUを「RTX PRO」に名称変更しました。

GPUの使われ方は、変わり続けてきた

9年間で、GPUの使われ方のトレンドも変化してきたと話す榊原氏

「GDEPソリューションズの創業は9年前です。当初は、国内でのNVIDIAのGPUの流通の拡大を目的とした、販売会社としての性質も強い企業でした」

 そう語るのは、同社代表取締役社長の榊原忠幸氏。当時のGPUといえば、ゲームやグラフィックス用途に限られるという印象が強く、業務での活用は一般的ではなかった。

 世の中はディープラーニングの兆しを見せ始めていたが、活用分野は画像認識やHPC(高性能演算処理)にとどまり、潜在力を十分に理解されてはいなかった。

「当時は“まずは使ってみよう”というスタンスのお客様も多かったように思います。マイニングの需要も一部ありましたが、いずれにしても、社内で試しに使ってみる程度。『導入してみたけれど思ったように成果が出なかった』というお声をいただくこともありました」(GDEPソリューションズ 代表取締役社長 榊原忠幸氏)

 期待だけが先に走り、どう業務に落とし込むかが見えづらい時代。そうした時代に、GDEPソリューションズは現場の課題に丁寧に向き合い、NVIDIA RTX PROの活用方法の“解像度”を高める支援を続けてきた。

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